お世話になっております。
先月開校させていただき、あるご家庭の方から「褒め伸ばし」の事に関して、ご質問がありました。このことに関して。
「やって見せ言って聞かせてさせてみせほめてやらねば人は動かじ」
旧日本軍、山本五十六元帥の言葉です。
「旧日本軍」と書けば、ちょっと堅苦しいかもしれませんが、この山本五十六の言葉、非常にマンツーマン授業に当てはまります。それどころか、一般企業において、部下をお持ちの方からみたら、「まさしくその通り」という言葉も何度か聞こえるくらい、有名な言葉です。
また、ご家庭でお子様に教えるときにも役に立ちます。
さて、どういった部分がマンツーマン授業に当てはまるか。
まず「やってみせ」の部分としては、例えば、数学で新しい単元に移った場合、まず覚えなければならない事として、公式の暗記と、その使い方を教えてやる必要があります。
また、計算方法が分からないといった生徒さんの場合、やはり、計算工程を全て見せてやる必要があります。この時、全ての計算工程になりますので、一切工程を省くことは致しません。なので、例題を「やってみせる」必要があります。
次に、「言って聞かせて」これは先ほど「見せた」計算工程の解説になります。
文章ではちょっとわかりにくい部分もありますが、例えば、「なぜこの部分でこの計算工程を入れるのか」など。計算行程に関しての解説を、「言って聞かせる」必要があります。この時、出来るだけ生徒のペースに合わせて行う必要があります。
「させてみせ」に関しては、先ほど「やってみせ言って聞かせて」見せた問題の類題を、この度は実際に「させてみせる」形です。類題、つまり、若干数字が変わった程度の問題で、を行わせる形です。この時、講師によっては、一つ一つ「次はこの部分」等と、ナビゲートをする講師もいますが、ナビゲートをしていくと、生徒が自分で考える機会を逆に奪う可能性がありますので、注意です。
最後に、「褒めてやらねば」の部分です。結局、この部分が「褒め伸ばし教育」の勘違い部分になるのですが、褒める部分は、あくまでも過程の部分です。例えば、「よくやった」と言われるより、「よくできるようになった」と言われる方がうれしかったりします。
言葉としては若干の違いになります。しかしながら、「よくやった」と結果のみを褒めると、「自分は出来る人間である」と、自己イメージを肥大化させ傾向があります。
しかし、「結果ではなく、過程を褒める」形だと、それまでの行程、努力を褒めることになり、次への意欲へとつながります。
当塾での基本的な指導方針となります。
この、結果を褒める事ですが、タイミングを逃すと、「今更いってんじゃない」となります。ご注意ください。
このことも含め、個別指導で一番いい形がマンツーマンであることにも繋がります。
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