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「やる気」の勘違い:動機付けと作業興奮

更新日:7月4日

お世話になっております。

よく、学習の関してのご相談を受けるときに、「勉強に対してやる気を出してくれない」というお声を頂きます。

ぶっちゃけ、心理学的には「やる気」という言葉は存在しません。

あるのは「動機付け」です。動機付けとは、目的や目標に対して、行動を起こし、それを持続させていく心理課程です。

「宿題をやらなければならない。」から宿題をするのも、動機付けの一つといえます。

これは「外的動機付け」と言われ、強制や義務から生じるものだと思っていただければよろしいかと思います。

また、「テストの点数を上げたい!」から勉強するのも動機付けの一つと言えます。これは「内的動機付け」と言われ、言ってしまえば、「やりたいから行動する」という部分です。


では、この動機付けが上手くいって、勉強を開始したとして、今度はそれを継続させていく必要があります。

はい、ここで登場するのが、今回のテーマのもう一つ。「作業興奮」というやつです。

この作業興奮をわかりやすくいうと、「掃除を開始するまでは面倒くさがってたけど、やり始めたら隅々までやってしまった」みたいなものです。

はい、ここで論理的な矛盾です。

「面倒くさい」と思いながら開始した掃除を、何故隅々まで徹底的にやってしまったのでしょうか?これは、脳みその側坐核の働きによるものです。しかし、この側坐核、やり始めないと動いてくれない「こまったちゃん」でもあります。

つまり、一般的に「やる気が出るから勉強をする」のではなく、「勉強開始したらやる気が出てくる」ということになります。


「いやいや、その始めるのが難しいの!!」

というお叱りのお声も聞こえてきそうですが、その様なときの方法として、以下の2つをお試しください。

①ある程度スケジュールを決めておく。

 例えば、何時何分から何時何分までは勉強時間!と、決めておくことです。このとき、リビング等の共有スペースや、自分の部屋の目立つところにそれを書いた紙を貼っておくと、親御ざん等、ご家庭での監督者の立場の方が促したり出来ますので、「外的動機付け」の効果もあります。

②とりあえず、1分頑張ってみる。

 単語を覚えるとして、ちょっと単語を書くだけでも「勉強は勉強」です!1分やってみて、続きそうであれば5分、10分と続けていけばいいのです。このときの注意点として、「簡単なものから手を出しましょう」いきなり難しいものに手を出してしまうと、せっかくやり始めても作業興奮の前に萎えます。大体、作業興奮に入るのは、やり始めてから4分経過くらいからです。


 始めるときのオススメなものとしては、以下があります。

1️⃣一度理解した英文の音読:黙読が一般的かもしれませんが、音読の方が脳みその活性につながるので、是非音読をしましょう。

2️⃣既に身につけたものの練習問題:いい感じに復習できます。この場合、計算の練習問題やに限らず、理科社会の用語の復習、英単語のチェックなどでもよろしいでしょう。単純に自身の暗記のチェックにも繋がります。


また、なかなか続かない生徒さんは、その日の勉強が終わったら、翌日に行う内容を用意しておくのも手です。ちょっとした工夫でも、取り掛かりやすくなります。


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