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記憶力の仕組み

更新日:2023年6月20日

お世話になっております。

「成績を上げるため」と考えたとき、必ず誰もが「自分は記憶力がない」と思うことがあると思います。

しかしながら、自分の自宅の住所を覚えられない人はいません。

これは脳みその記憶の仕方に、短期記憶と長期記憶の2種類があるからです。

ちょっと極端な例になってしまいますが、短期記憶とは、カップラーメンにお湯を入れた事を3分間覚えている記憶。

長期記憶は、自分の名前や住所等の知識や、自転車や車の動かし方など、体で覚えているものになります。


何かを覚えるとき、一旦短期記憶に入ります。

これとき、脳みそが「これから生きていく上で必要である」と判断したときに、長期記憶に移されるわけです。

ところが、命に関わる様な事などは、真っ先に長期記憶に入れられます。


英単語を覚えよう!と勉強しても、脳みそはなかなか長期記憶に入れてくれません。

自分では必要な記憶なのに、脳みそはなかなか必要だとしてくれない状態です。

「え?でもそれ、生きてく上で必要ないですよね?(ひろゆき調)」

みたいな状態です。ちなみに、受験に関わる知識のほとんどのことは、脳みそは一旦上の状態で判断します。

では、「このことは必要である!」と脳みそに判断してもらって、長期記憶に移してもらうためには、どうすればいいでしょうか?

これは非常に単純ですが、

「繰り返し思い出すこと。繰り返し覚え直すこと」が重要になります。繰り返し思い出し、覚え直すことで、脳みそが「これは生きていく上で必要なことである!」と騙されてくれる形になります。


しかし、人間は忘れる生き物です。

それは、脳みその記憶容量には限界があるからです。

言ってしまえばハードディスクみたいなものです。色々詰め込みすぎて、ハードディスクがいっぱいになってしまったら、必要のないデータを削除して、新しくまた記録していきます。残念ながら、フラッシュメモリみたいに容量追加が出来ませんが。。。


上にも述べたように、「繰り返さないと忘れる」のが人間です。

上の図は再学習に必要な時間の節約率のグラフになります。

おそらく、どこの塾さんでも「1日経ったら80%ぐらい忘れちゃいますよ!」と脅される道具にされている、「エビングハウスの忘却曲線」になります。

ちなみにこれ、正確には、「80%忘れるのではなく、復習に掛かる時間、これだけかかりますよ!」ってグラフになります。

節約率という言葉ですが、これは一度覚えた内容を正確に再度覚え直すときに、かかってしまう時間の割合です。

例えば、ある情報を10分で覚えることが出来たとき、1時間後の節約率は58%となっていますので、再度覚えるには5~6分くらいで覚えられる様になるというのが節約率です。

(節約率の計算=10分✕58%=5.8分)


では、どのタイミングでの復習がお勧めになるのか!?

上記のグラフから、一番忘れやすいのは、覚えた直後の1時間以内です。この1時間で、半分くらいの時間を必要とします。

その後、その日の寝る前。1日後の節約率は34%となっていますので、寝る前に行っておけば、また2日後の27%よりも圧倒的に短い時間で復習できます。ちなみに、寝る前の記憶は長期記憶になりやすいという研究結果もあります。

その後、起きた直後にまた復習を行ってください。忘れているものの確認にもなります。


覚えてから

1回目の復習:30分~1時間以内

▶2回目の復習:その日の寝る前

▶3回目の復習:次の日起きてから

▶4回目の復習:その2~3日後


復習する内容にもよりますが、1~3回目はあまり時間は取らなくてもいいかと思います。それこそ、スキマ時間(10分~20分)の活用を意識してください。しかし、4回目はガッツリ取りましょう。


上記、私は当教室の荒尾校の下河から教えてもらいましたが、似たような勉強法は多々ありますし、似たような復習タイミングを提唱している著名人の方々も多々いらっしゃいます。


ご参考いただければ幸いです。

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