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1年間で一番注意する時期

  • 執筆者の写真: 熊本個別指導教室
    熊本個別指導教室
  • 5月7日
  • 読了時間: 4分
 お世話になっております。
 今回はちょっと暗いお話になります。
 ゴールデンウィークが終わりました。
 実は、このゴールデンウィーク後というのは、1年間で一番注意する時期です。
 というのも、適応障害が発症するのが一番出てくる時期といえます。
 
 正確にいうと、4月の新しい環境に馴染めず、適応障害の兆候があった生徒も、5月のGWまでは一生懸命に頑張ります。
 しかし、GWの連休で気が抜けてしまったところで明確に発症する。という形です。

 では、そうならないように出来る対策としては?
 という部分ですが、以下のことに気をつけられてください。

① 「話を聴く」ことを最優先に
  • 否定せず、共感をもって話を聴く
  • 励ましやアドバイスよりも「つらかったね」と受け止める
  • 詰問や原因追及を避け、「安心できる空気」を作る
② 変化に気づく
  • 睡眠、食欲、登校状況、表情の変化などに注意
  • 小さな変化を「気にかけているよ」と優しく伝える
③ 学校や支援機関と連携する
  • 担任やスクールカウンセラー、養護教諭に早めに相談
  • 家だけで抱え込まず、専門家と一緒に対応を考える
④ 環境調整を行う
  • 無理な登校や学業への過度なプレッシャーは避ける
  • 必要なら休養期間を設ける(不登校や転校も視野に)
  • 日常生活のリズム(睡眠、食事、活動)を安定させる
⑤ 家族自身も支援を受ける
  • 家族が疲弊してしまうことも多い
  • 親のカウンセリングや支援グループの活用も効果的

大切な姿勢:
「何かできることがあったら言ってね」ではなく、「つらそうだと思って気づいたよ」とこちらから寄り添う。

では、具体的なケーススタディとして。


🎓 ケーススタディ①:登校を渋る生徒

🔹 状況

4月中旬から「お腹が痛い」と言って朝になると学校に行きたがらない。夜になると元気。

🔹 家族の対応(良い例)

  • 「本当に行きたくないんだね。お腹もつらいよね」と気持ちに共感

  • 無理に登校させず、一度学校に相談し、担任・スクールカウンセラーと話す機会を作る

  • 日中もスマホばかりにならないよう、一緒に散歩や食事などの時間を取る

🔹 NG例

  • 「そんなことで甘えてどうする!」「ちゃんと行きなさい!」と叱責や比較

  • 体調が問題ないとわかってから仮病扱いする


📚 ケーススタディ②:友達関係で悩みがある生徒

🔹 状況

LINEのやり取りをきっかけに友人と気まずくなり、夜になると泣く。食欲も落ちている。

🔹 家族の対応(良い例)

  • 「無理に話さなくていいけど、気になってるよ」と見守る姿勢

  • 「辛かったね」と気持ちにラベルを貼ってあげる

  • 可能であれば家庭医やカウンセリングの提案

🔹 NG例

  • 「そんなの気にしすぎ」「高校生ならそのくらいあるよ」と問題を軽視

  • SNSの利用を一方的に禁止して孤立させる


🛌 ケーススタディ③:登校拒否になった生徒

🔹 状況

登校せず、「家が一番安心」と言う。昼夜逆転気味。

🔹 家族の対応(良い例)

  • 学校に「無理に登校させない方針」と連携し、段階的に戻す方法を相談

  • まずは朝起きて朝食を一緒に取ることから生活リズムを整える

  • ゲームや動画をすぐ制限せず、安心できる場を保つことを優先

🔹 NG例

  • 「いつまで休むつもり?」「学校は行くべき」と期限を切るプレッシャー

  • 兄弟姉妹と比較して叱る


✅ 家庭で大切な視点

  • 原因探しよりも、安心感の提供

  • 「正そう」とせず、「支えよう」とする姿勢

  • 必要に応じて、家族全体が調整して支える覚悟が必要。


 また、不登校だった生徒さんが、4月からは学校に行き始めた場合、GWまでは頑張って学校に行っていたけど、GWが終わった時点で、また不登校に逆戻り。。というケースは珍しくありません。

 寄り添う姿勢が市場番大事です。


 
 
 

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